木南晴夏 「奇跡の人」@天王洲 銀河劇場 2014/10/11
久しぶりの観劇。
「奇跡の人」は大竹しのぶさんらが演じ、歴史を紡がれてきた名舞台。
今回はアニー・サリヴァン役に木南晴夏さん、ヘレン・ケラー役に高畑充希さん。
『奇跡の人』(きせきのひと、the Miracle Worker)は、三重苦の障害を克服したヘレン・ケラーと彼女に奇跡を起こしたミラクル・ワーカーである家庭教師アニー・サリバン(アン・サリヴァン参照)を描いた、ウィリアム・ギブソン(同名のSF作家とは別人)による戯曲。アン・バンクロフト(タイトル・ロールであるアニー・サリヴァン)とパティ・デューク(ヘレン・ケラー)が演じて1959年に初演された。
「奇跡の人」とは日本で言えば、三重苦の障害を克服したヘレン・ケラーと誤解されていますが、
上記の通り、英語訳では「the Miracle Worker」とのこと。
つまり「奇跡を起こした人」=アニー・サリヴァンが主軸に描かれています。
この「奇跡の人」は、舞台の演目としてはかなり有名で、
マンガ「ガラスの仮面」でも登場するくらいです。
感想としては、かなり体力の使う舞台であろうと見えた。
特に幼少期のヘレン・ケラーを教育するアニー・サリヴァンとのやりとり。
身体を目一杯使い、舞台を所狭しと駆けずり回るヘレン・ケラーを
アニー・サリヴァンが追いかけ一つ一つ手文字を教えていく。
三重苦の障害というものがどういう大変さか、私には想像は出来ません。
見えない、聞こえない、喋れない。
つまり、世の中には言葉があり、人々はそれを介して意思疎通をしている、
ということを教えるということは、まずはモノに名前があることを
教えるということ。
それは根気という言葉だけでは言い足りない困難さがです。
それを大胆に舞台で再現されていました。
ヘレン・ケラーの放任という悲しさとアニー・サリヴァンの苦悩、
色々考えさせられるものでした。
長く受け継がれている舞台なだけあり、作りこまれたストーリー。
シンプルだけれど考え抜かれた舞台道具。
違うキャストになると演じ方も異なるだろうな。
その楽しみもある舞台でした。